ここ数年、IT系の展示会やイベントに参加すると、マーケティングオートメーション(MA)に関する案内が盛況です。
かなりディープな製品もあれば、ライトな製品もあり、各社のコンセプトも様々です。
MAはBtoBからBtoCへの利用も
MAとして、ホームページにアクセスしてくる訪問者を可視化し、どのページをどれくらいの頻度で閲覧しているか、などの情報を元に、インサイド営業をかけていく方法は、最も効果の出しやすい領域です。
当てにならない営業リストを、片っ端からローラーするよりも、見込まれる顧客から接触した方が、成功率が高くなるのは当たり前です。
このように、MAからインサイド営業のトリガーを作る場合、当然ながら案件規模の大きいBtoBが、その主戦場になるわけです。
(言い換えて取引先の拡大施策と言えば分かりやすいと思います、中小企業白書によれば、実に多くの企業が「取引先の拡大」を課題にあげています)
しかし、最近ではBtoC市場での取り組みも、盛んになってきました。
なぜなら、住宅やブライダルなど客単価の高い市場では、一人ひとりの顧客を追いかけても、十分すぎる効果が期待できるからです。
例えば、内覧会などを通じて、住宅展示場で接触した顧客が10名いたとします。
このうち1名は、本当に購入を考えている人だと、分かるとしたらどうでしょうか。
さらに、この1名はAモデルとBモデルで悩んでいる。
みたいなところまでわかるとすれば、その後の営業フォローは、この1名から始めるに違いありません。
しかも、その方に効果的な刺さるトークを、することができるでしょう。
1個1,000円の商品を販売するようなケースでは、費用対効果の面から難しいかもしれませんが、客単価の高い業界では十分効果が見込まれます。
(客単価の低い業界でも、顧客の導線などからリアルペルソナとカスタマジャーニーなどを描く際に有効かもしれません)
BtoCにおけるプレッシャーコントール
BtoCで、MAを使っていく場合、例外なくある程度のシナリオが必要になってきますが、特にBtoCで有効と思われるシナリオについて考えてみます。
・顧客の行動から
これは、ホームページの閲覧から得られるログ情報や、資料請求などのアクション履歴から考える、アプローチになります。
・顧客のライフサイクルから
これは、取得した個人情報や履歴などを軸に、バースディ案内や休眠復活キャンペーンなどから考える、アプローチになります。
・商品(サービス)ライフサイクルから
これは、自社商品の新商品案内や、ディスカウントセールなどから考える、アプローチになります。
いずれにしても、BtoCの場合、顧客心理のハードルを以下に軽減するかが重要になりますので、各シナリオには必ず、プレッシャーコントールを頭の中に入れておく必要があるでしょう。
住宅展示場での事例
住宅展示場に来場された方に対し、今でも行っているアンケートの取得に合わせ、必ずメールアドレスを頂き、後日お礼の案内をさせてもらう、旨パーミッションを取ります。
後は、MAを介してメールを送り、以降トラッキングが可能になりますから、その方がホームページのどこを見ているのか、どれくらいの頻度で、何回見ているのか、などの情報から、顧客になりうる角度を推測することができるわけです。
ゆるりアドバイザリーサービスでは、実際にブライダルなど冠婚葬祭業界へのBtoC目的のMA導入で、顧客の可視化に成功しています。
MAを使い、現状の業務を大きく変えることなく、今のリアルな接点から、効果的なWebマーケティングの世界へ、ご案内することが可能です。